『雨月』に思いを馳せて。
『明菜』『Cage』という2種類のアルバムの発売が決定した今日この頃。
アルバムのタイトルに『明菜』って自分の名前をつけちゃうあたり中森明菜最高にロックじゃない!?って話は一旦置いておいて。
シングル『unfixable』のカップリング曲、中森明菜の約7年ぶりのオリジナルアルバムとなった『FIXER』に収録されている『雨月』という曲についてあーだこーだ綴っていこうと思う。
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いやーーーーーー。この曲はいいよね。
〝約4年3カ月にわたる活動休止中の心情を歌っていることが分かった。曲名は「雨月」。自らの思いを詞にしたものである。(中略)闘病中のもどかしさを、悲恋に重ねて歌っているような詩情だ。
制作担当者は「自分ではどうにもならないいら立ち、焦り…でも、それを乗り越えようと頑張ってきたら、一筋の光が見えてきた…明菜はこの曲をあらためて聴いていると涙が出てくると言っています」と説明。メロディーは、明菜が数十曲の中から厳選した。〟(スポニチサイトより引用)
個人的にはこの曲がシングルA面でも良かったと思っているけど、明菜としては得意のバラードよりも、新しい自分の可能性を感じて欲しかったから『unfixable』をA面にしたのかな、と思う。
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この曲には『あなた』っていうフレーズが3回出てくるのね。
スポニチの記事とは矛盾が生じてしまうかもしれないけど、明菜は4回出てくる『あなた』をそれぞれ別の意味で捉えて歌っていたんじゃないかな、と思う。
〝風に聞く あなたの声 移ろう季節
伝えきれずにいた想い 置き忘れたまま
届けたいあなたに〟
この『あなた』は、闘病中に届いたファンレターだったりSNSの応援する書き込みとか、応援してくれるファンのことを指してるんじゃないかな、と。
SONGSの明菜特集でも、気持ちが急いていても、体がついていかない、みたいなことを言ってて、明菜自身ももどかしさを感じていたんじゃないかなぁ。
そして、
〝触れてたはずの光が
手のひらをいま溢れて
もう一度だけ
あなたの顔 触れたい
置き去りにされた愛〟
〝泣きながらでも笑い続けて
あなたとの約束を抱きしめる
信じた愛の未来は何処に
カタチある息吹を探してる〟
この『あなた』は過去の恋人とかではなく、大好きなお母さんを思っていたんじゃないかと思う。
これは明菜が闘病中の思いを悲恋にたとえているって言ってるから、ね?
______せめてもう一度だけ逢えたら。でも逢うことはできないから、お母さんとの約束を抱きしめて歩いて行く。
まぁこれは個人的な考えだし、実際にこう考えている可能性は低いけど、それでもこういう解釈で歌を聴くと涙が止まらない。
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雨月の歌詞で一番好きなのは
〝泣きながらでも歩き続ける〟
ここだよね!みんなもそうだよね!?
ここの歌詞は最高に中森明菜だと思う。前にスペイン旅行の記事を書いたときにも載せたけど、レコード会社を解雇された時に明菜はインディーズからシングルを発売した。
なんでインディーズで発売したのか?という質問に明菜はこう言った。
かっこよすぎっす、明菜さん。
たぶん、この想いがそのまま雨月という曲に現れてると思う。
ここまで書いておいてなんだけど締めの言葉が見つからないよ。ばいばい。